招き猫とは何か
基礎知識について
招き猫(まねきねこ)は、前足で人を招く形をした、猫の置物。猫は農作物や蚕を食べるネズミを駆除するため、古くは養蚕の縁起物でもあったが、養蚕が衰退してからは商売繁盛の縁起物になったとされている。
由来について
☆今戸焼説
武江年表嘉永5年の項には浅草花川戸に住んでいた老婆が貧しさゆえに愛猫を手放したが、夢枕にその猫が現れ、「自分の姿を人形にしたら福徳を授かる」と言ったので、その猫の姿の人形を今戸焼(今戸人形)の焼き物にして浅草神社(三社様)鳥居横で売ったところ、たちまち評判になったという。
☆豪徳寺説
江戸時代に彦根藩第二代藩主・井伊直孝が鷹狩りの帰りに豪徳寺の前を通りかかった。そのときこの寺の和尚の飼い猫が門前で手招きするような仕草をしていたため寺に立ち寄り休憩した。
すると雷雨が降りはじめた。雨に降られずにすんだことを喜んだ直孝は、後日荒れていた豪徳寺を建て直すために多額の寄進をし、豪徳寺は盛り返したという。
和尚はこの猫が死ぬと墓を建てて弔った。後世に境内に招猫堂が建てられ、猫が片手を挙げている姿をかたどった招福猫児(まねぎねこ)が作られるようになったという。
☆自性院説
江古田・沼袋原の戦いで、劣勢に立たされ道に迷った太田道灌の前に猫が現れて手招きをし、自性院に案内した。これをきっかけに盛り返すことに成功した太田道灌は、この猫の地蔵尊を奉納したことから、猫地蔵を経由して招き猫が成立したという。
右手と左手の意味について
招き猫には「右手を上げているもの」と「左手を上げているもの」がいます。
「右手を上げている招き猫は、金運を呼ぶご利益がある」
「左手を上げている招き猫は、お客様を招くご利益がある」
と、いわれています。
ですので、左手を上げている招き猫は、お客様にたくさん来てほしいお店に向いています。
また、右手を上げている招き猫は、個人の方で金運をアップさせたい方はもちろんですが、金運をアップさせて商売や事業を繁栄させたいという方におすすめです。
お店での飾り方について
右手上げの招き猫と、左手上げの招き猫の二匹を、並べてペアで飾ることもよくありますが、その場合は手が外側にくるように飾ってください。
その他、
「右手を上げている招き猫は昼のお客を招く」
「左手を上げている招き猫は夜のお客を招く」
ともいわれ、夕方になるとお店に飾る招き猫を、飾り変えるところもあります。
陶器製の置き場所について
「陰陽論」と並んで、風水の基本になっているのが、「五行思想」です。これは世の中に万物を「木」「火」「土」「金」「水」の5つの「気」に分けて考えるという古代中国の思想になります。
招き猫の素材になることが多い「陶器」は、五行でいうと「土」にあたります。「土」の方位は「東北」または「西南」になりますので、これらのどちらかの方位を招き猫の置き場所にするのをおすすめいたします。
金運をアップさせる置き場所について
方位には、様々なパワーが隠されていますが、金運をアップさせたいときには「財方位」に置くのがオススメです。
「財方位」とは、家の玄関によって決まる、「金運を招く方位のこと」です。
☆「財方位」の調べ方
「財方位」は家の玄関(部屋のドアでも可)がどの方位にあるかで異なりますので、下記をご参照いただき、それぞれの住居の財方位を確認してください。
玄関が北向きの家・・東、西南
玄関が東向きの家・・西南、北
玄関が西向きの家・・北、東南
玄関が南向きの家・・東南
玄関が東北向きの家・・東南
玄関が西北向きの家・・東、南
玄関が東南向きの家・・西南、東
玄関が西南向きの家・・西