招き猫の小判について
由来と文字の変化について
招き猫ががっつり掴んだ大きな小判。これはいわゆる「常滑系」と呼ばれる招き猫の特徴の一つです。
常滑焼の二頭親猫は、昭和15年頃から知多半島内で好評となり、戦後いろいろな窯元が招き猫生産に参加し、常滑の一大産業に発展しました。
招き猫にいろいろなお願い事をかけるようになったのもその頃です。
なお、小判の金額も、物価上昇に伴って、値上がりしてきています。もっとも控えめなのは「千両」です。
昔は千両役者、千両箱などの言葉通り、大変な価値があったはずなのですが、「万両」「百万両」と続き、現在は「千万両」が主流となっています。
意味やご利益について
招き猫が小判を掴んでいる意味についてですが、昔の金塊や小判などのお金の形は、「財運を招く効果がある」と言われていることから、猫が小判を掴むようになりました。
右手と左手のご利益の違いについて
招き猫には右手上げのものと左手上げのものがおり、「右手が上がっている招き猫は金運を呼ぶ」と言われています。
また、「左手が上がっている招き猫は人とのご縁を結ぶ力がある」と言われています。だから左手が上がっているものは、お客様をたくさん招きたいお店に向いています。
その他、右手挙げは昼の客、左手挙げは夜の客を呼ぶとも言われ、夕方になると猫を飾りかえるところもあります。
二匹を並べてペアで飾ることもよくありますが、その場合は手が外側にくるように飾るようにしてください。
なお、古くなって汚れてきた招き猫は運気も弱まってきますので、その労をねぎらってあげたうえで、新しくきれいな招き猫を飾り、改めて招福祈願をするようにしてください。
両手を上げた置物のご利益について
右手と左手、左右両方の手を上げた招き猫は、「金運とお客様の両方を招いてくれる」といわれています。
ただし、両手を上げている姿が「お手上げ」に通じるということから、嫌う方もいらっしゃいます。
色の違いごとの意味やご利益について
招き猫の色は一般的には三毛猫ですが、近年では様々な色のものがあり、色ごとに意味が異なります。
白色:運気上昇
金色:金運上昇
青色:交通安全
ピンク色:恋愛成就
黒色:魔除け・厄除け
赤色:病除け